日本人がカリウムを摂取すべき3つの理由
カリウムはミネラル分の一つですが、日本人の食生活においてとても重要な役割を果たします。生活習慣病を予防したい方や、食生活に気を配りたい方は、カリウムを意識的に摂取することを心がけると良いでしょう。そこで今回は、カリウムが体にどんな効果を与えるのか、なぜ日本人にとってカリウムが大切なのかご紹介していきます。
カリウムの効果
カリウムというミネラルが、人間の体にどのような効果をもたらすのかご紹介していきます。健康維持のために重要な役割ばかりなので、いつまでも若々しく過ごしたい方必見です。
高血圧予防効果
カリウムの一番の役割は、血中の余分なナトリウムを外に排出することです。ナトリウムはいわゆる塩分のことで、ナトリウム濃度が高すぎると高血圧になります。現代の食事では塩分摂取量が多すぎることが問題になっていますが、ナトリウムも適切な量一緒に摂取することで、摂りすぎた塩分を調節してくれるのです。高血圧は生活習慣病の根源となる病態で、高血圧をきっかけとして脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気を引き起こします。カリウムを適切な量摂取する習慣をつけることは、そういった重篤な病気のリスクを下げることでもあるのです。
むくみの改善や予防効果
カリウムは利尿作用も持っていて、体内の余った水分をナトリウムと一緒に外に排出してくれます。余分なナトリウムと水分はむくみを引き起こす大きな原因であり、それを解決する効果が期待できます。体内の水分量が適正になれば、見た目もスッキリして痩せて見えます。さらに、むくみがあることによって血流が悪化したり、冷え性が悪化したりするので、特に女性にとってはカリウムのむくみ予防効果が重要です。
神経伝達を正常にする効果
カリウムには、神経に伝わる電気信号が正常に伝わるように働きかける作用があります。これは、脳からの指令を上手く筋肉に伝えたり、逆に筋肉からの情報をスムーズに脳へ伝えたりすることに役立ちます。カリウムをしっかり摂取することによって体全体の機能が保たれ、特に運動機能を正常に保つことに繋がるのです。
日本人にカリウムが必要な3つの理由
カリウムは現代の日本人の食生活において、絶対に不足しない方が良い栄養素でもあります。その理由をご紹介していきます。
1.塩分過多の食生活だから
現代の日本人の食生活は、塩分摂取量が多い傾向にあります。和食が元々塩分を多く使う調理方法であることに加え、ファストフード店の浸透やコンビニ食の浸透で、味の濃い料理が当たり前の世の中になりました。厚生労働省の調査では、食塩の摂取基準に対して、現在の日本人の食事ではおよそ30%以上塩分が過剰になっているというデータもあります。過剰になっている塩分を対策するには、塩分摂取を控えることと、カリウムを摂取して余分な塩分を外に排出することが有効です。
2.高血圧患者が多いから
今や日本人の3人に1人が高血圧患者と言われています。高血圧になってしまう一番の要因はやはり食事の習慣で、塩分摂取量が多いことが挙げられます。これだけ医療技術が進歩した現代でも、高血圧患者数が増加しているということは、高血圧の根本的な解決に必要なのは薬物ではないということです。食生活を改善しないことには、高血圧を根本的に解決することはできません。その中でも、高血圧の原因となる体内の塩分濃度を調節してくれるカリウムの働きが大切なのです。
3.生活習慣病の死因が多いから
日本人の死因で上位を占めるのは、がんや心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病に分類される病気です。生活習慣病になってしまう原因は、長年の食生活や運動習慣の積み重ねにあります。高血圧を発端として生活習慣病になっていきますが、その根底にあるのは塩分摂取量などの栄養状態の偏りでもあるのです。カリウムを適切に摂取することで、生活習慣病の元となる高血圧を予防できます。ということは、結果的にカリウム摂取が日本人の死因で上位を占める疾患を予防することに繋がるのです。
カリウムが多く含まれる食材
カリウムを摂取するには食生活を変える必要があります。カリウムを多く摂取できる食材や、食べ方についてもご紹介していきます。
昆布
乾燥昆布にはカリウムが豊富に含まれています。塩分量が多くなりがちな味噌汁を作るときなどに、昆布からしっかり出汁を取って作ることで、余分な塩分を排出することに繋がります。
切り干し大根
切り干し大根は、100グラムあたりおよそ3200ミリグラムのカリウムが含まれていて、食品の中でもカリウム含有量は上位です。和食の定番ともいえますが、塩分が多くなりがちな味の濃い味付けのおかずの副菜として活用してみてください。
干しシイタケ
干しシイタケはキノコ類の中でも比較的多くのカリウムを含んでいます。カリウムは水に溶けやすいので、干しシイタケを水で戻したら、その戻し汁も料理に使うことでしっかりカリウムが摂取できます。
アボカド
アボカドはバランスの良い栄養素を含んでいて、カリウムの含有量も多いです。生でも食べられるので、調理の過程で流れ出してしまう心配もありません。できればサラダなどで生の状態で食べられると良いです。
バナナ
手軽に手に入る果物の中では、バナナのカリウム含有量が多いです。どうしても外食が多くなってしまう食生活の方は、朝ご飯や間食としてバナナを活用すると、塩分コントロールが出来ます。
ピスタチオ
木の実系の中ではピスタチオのカリウム含有量が多いです。お酒のおつまみとしてピスタチオを活用すれば、他の食事で多くなりがちな塩分量をコントロールすることにも繋がります。
煮干し
魚類の中では断トツでカリウム含有量が多いのが煮干しです。そのまま食べられるので、カリウムが水に溶けだして流出することなく、効率よく摂取することができます。
まとめ
カリウム摂取を心がけることで、日本人の死因で上位を占める怖い病気のリスクを減らすことに繋がります。カリウムの含有量が多い食材は、どれもスーパーやコンビニなどで手軽に購入できるものばかりですし、日々の食生活の中に少し取り入れてみてください。生活習慣病は若いうちからの積み重ねなので、ぜひ今日からカリウムを意識した生活に切り替えていきましょう。
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