男性・女性関係なく発生率が上がっているのが偏頭痛です。偏頭痛は時間と場所を選ばず、加えて突然発生する人も多くいます。また、病院に行って重大な病気でない原因もあるのが特徴で、気温の変動や女性の場合は月経も原因になりえます。ストレス性で緊張がある場合に発生する方もいますが、実は必要な栄養分を摂取することによって、この症状を緩和することが可能なのです。今回は、日頃から生活習慣として摂取するだけで、偏頭痛が緩和するビタミンとその働きを紹介します。
血管の径を拡げるビタミンE
偏頭痛の原因は脳に十分な酸素が行き渡っていないことが大きな原因です。脳が酸欠不足気味になると、人間の脳は多くの酸素を取り入れるために狭くなっている血管の径を拡げようとします。この血管の径を拡げようとする働きというのが非常に厄介です。偏頭痛になっている脳の血管の径は通常よりも狭い状態です。これを解消するために、通常の径よりも拡げるようになってしまうことで、脳の頭蓋骨に脳が押し付けられる状態になるため頭痛が発生してしまうのです。この状態を解消するのがビタミンEになります。
ビタミンEの役割は、末端の血管平滑筋に働きかけて、血管の径が狭くなっている状態を解消するという役割を持っています。慢性的に狭い状態を通常の血管の径になるように調整します。脳の血管含めた末梢の血管の径が常に健康的な状態で維持ができるようになるため、過剰な血管の幅が拡くなる症状が解消されて、偏頭痛の原因になる日頃から血管の幅が狭くなる状態が解消されるのです。偏頭痛で脳に酸素が行き渡らない、常に冷え性の症状を持っていて偏頭痛になっている場合は、ビタミンEを摂取することで症状を緩和することができます。また、ビタミンEは冷え性の解消にも役立つため、冷え性でも悩んでいる人には取って欲しいビタミンで、加えて月経痛の解消にもなります。生理の時に偏頭痛に悩まされる場合といった幅広い偏頭痛の症状に悩んでいる人でも、まず日常で摂取した方が良いとされるビタミンをあげるなら、ビタミンEになります。

交感神経の働きを抑制するマグネシウム
偏頭痛の原因になると言われているのが、自律神経が大きな関係を持っています。実は現代社会の人間は、自律神経の中でも交感神経が優位になっており、その優位性が強まると血管の径が狭くなってしまうため偏頭痛の原因になります。ストレスや緊張と言った人間関係や仕事以外でも、気温の変化といったものでも交感神経が優位になってしまいます。カルシウムがイライラを抑制するという話を聞いたことがある人も多くいますが、マグネシウムは交感神経が過剰に働きすぎている状態を抑制します。交感神経は人間の体を活性化させる血液の循環を良くする為に血管の径を狭くして体温が上がっている状態を作り出します。ですが、偏頭痛を持っている人の場合は交感神経が働きすぎて、本来緊張を必要としない場面でも、活性が優位になってしまう状態になっています。この状態を緩和すると言われているのがマグネシウムなのです。人間の自律神経系に作用する数少ないミネラルになります。
交感神経が優位な状態というのは、神経の伝達がうまく行っていない状態です。つまり、指示を出しているのに、反応が行っているのかいないのかという状態で過剰な指示が出ている状態になります。この状態をマグネシウムが改善して、一回の指示でも十分だよ、血管の径は正常な細さだよということを分かるようにしてくれるのです。
交感神経が過剰な優位状態が解消されることで、リラックスを指示する副交感神経の働きも良くなります。例えるなら、アクセルをいくら踏んでいる状態でブレーキの利きが悪いのは当然ですよね?でも、アクセルを緩めてブレーキを踏めるようになれば、ブレーキが掛かります。この緩めて、適切な状態に整えるのがマグネシウムの働きなのです。
セロトニンの分泌をスムーズにするビタミンB2
ビタミンB2は水溶性ビタミンで、エナジードリンクに入っている印象から疲労回復に非常に効果があるビタミンとして有名です。ビタミンB2は神経伝達物質セロトニンの放出を増加させる効果があるので、偏頭痛発生しやすい脳内物質の状態を改善する効果があります。
脳内物質は様々な種類がありますが、偏頭痛が発生しやすい人は基本的に、脳内が緊張状態となっており、セロトニンの分泌の中枢が麻痺している事が多いのです。ここでビタミンB2 を摂取することで、そのセロトニンの分泌が抑制している状態を解消することが出来ます。
そのためか、ビタミンB2 の血中濃度と偏頭痛の頻度には相関関係があるとされており、ビタミンB2が不足することによって偏頭痛が起こりやすい体内環境を作っていることが判明しました。具体的には、冷え性や慢性的な貧血と言った症状がビタミンB2が不足していると出やすい症状です。

セロトニンの材料のトリプトファン
偏頭痛を緩和する脳内物質のセロトニンですが、元々はトリプトファンというアミノ酸から作られます。このトリプトファン自体が少ない場合も偏頭痛になりやすくなります。トリプトファンはメラトニンという睡眠に関わる脳内物質の材料にもなっているため、不眠症で偏頭痛になっている人には是非摂取して欲しい成分になります。また、トリプトファンは体内合成が出来ないため、食べ物から摂取をする必要がある成分です。そのため、アミノ酸の中でも不足しがちで、中々一日の目安量まで食事で摂取することが出来ないアミノ酸です。
これらのミネラル、ビタミン、アミノ酸を毎日摂ることによって鎮痛剤を使用しなくても症状が緩和できることが知られています。しかし、今まで偏っている脳内環境を改善する必要があるため、毎日目安量の摂取をする必要があるのです。ですが、これらの栄養分を毎日目安量分摂るには非常に大変で、食材の種類も多岐に及びます。そこで心強いのはサプリです。サプリは、一回の摂取量さえ守れば一日の目安量より超えることはありません。加えて、継続して摂取することで、偏頭痛の発生を緩和することも出来ますし、改善した後の再発の予防にもなるのです。
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