ダイエットを成功させるのに最も大切なことは、基礎代謝をアップさせることです。基礎代謝とは黙っていても生きているだけで消費されるカロリーのことで、高められれば痩せやすく太りにくい体質に近づきます。そして、基礎代謝をアップさせるのに重要な栄養素がビタミンB群です。そこで今回は、ビタミンB群の効果と食品での摂取方法をご紹介していきます。
ビタミンBには種類がある
ビタミンBは、食事から摂取した栄養素を効率的にエネルギーに変換するために非常に重要な成分です。別名で代謝ビタミンと呼ばれることもあるくらい、ビタミンBがエネルギー変換に関わっています。ビタミンBは複数の種類があり、それらをまとめてビタミンB群と表現されることが多いです。
ビタミンB群は主に8種類
ビタミンB群の中でも特にダイエットと深い関わりがある8種類をご紹介します。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ナイアシン
- パントテン酸
- 葉酸
- ビオチン
これらは単体で力を発揮するというよりも、各ビタミンBをバランスよく摂取することで力を発揮します。お互いのビタミンが作用しあって体内で働いているので、基礎代謝を上げてダイエット効果を高めるためには、ビタミンB群全体を摂取できるような食生活をする必要があります。
ビタミンB群の効果
ビタミンB群は、おおまかに捉えると、溜め込んでいるエネルギーを効率的に消費していくために働きます。各ビタミンBの種類によって得意な代謝が異なるので、詳しくご紹介していきます。
ビタミンB1の効果
- 糖質をエネルギーとして燃やす
- アルコールをスムーズに代謝する
- 神経伝達を正常に保つ
ビタミンB1の主なダイエット効果は糖質の代謝です。糖質といえば、ご飯やパン、麺類など主食にあたる栄養素なので、一般的に摂取量も多い栄養素です。摂取過多になりやすい栄養素でもあるので、エネルギーに変換できないと体脂肪として蓄積されてしまいます。そこにビタミンB1が働きかけることで、糖質を効果的にエネルギーへと変換してくれます。
ビタミンB2の効果
- 脂肪分をエネルギーとして燃やす
- 肝臓の働きを助ける
- 過酸化脂質という毒素を分解する
ビタミンB2がダイエットに直結する部分としては、脂質の代謝です。脂質も炭水化物と並んで過剰摂取してしまいがちな栄養素でもあります。また、肝臓の働きを助け、体内の毒素を外に排出する機能をサポートしてくれます。コレステロールや中性脂肪が酸化し、老化の原因ともなる過酸化脂質を分解する働きもあります。

ビタミンB6の効果
- タンパク質代謝に関わる
- 脂質を酸化から守る
- 抗アレルギー作用の働きをサポートする
ビタミンB6は主にタンパク質代謝に関わります。タンパク質をエネルギーとして変換するだけでなく、タンパク質を材料とする筋肉や皮膚、血液の合成などをサポートしています。タンパク質合成がサポートされるということは、筋肉量も増えやすくなり、基礎代謝もアップしやすくなります。食事で摂取するだけでなく、一部は腸内細菌によってビタミンB6を作り出すことも可能です。
ビタミンB12の効果
- ヘモグロビン生成を助ける
- タンパク質代謝をサポートする
- 核酸を合成するサポートをする
ビタミンB12は造血作用をサポートしているので、摂取することで貧血の予防などに繋がります。また、タンパク質代謝にも関わっているので、基礎代謝をアップさせて、健康的なダイエットを進める上で重要です。さらに、ビタミンB群が正常に働くために必要な核酸を合成するサポートもしています。
ナイアシンの効果
- 脂質の分解をサポートする
- 糖質の分解をサポートする
- 皮膚や粘膜の健康を保つ
ナイアシンは主に体に蓄積しているエネルギー源を、効率的に燃やしていくことに役立ちます。体脂肪がなかなか落ちない方や、運動してもなかなか痩せられない方は、ナイアシンが上手く機能していないのかもしれません。皮膚や粘膜の健康を保つ役割もあり、不足すると皮膚の炎症や口内炎などが出来やすくなります。
パントテン酸の効果
- 脂質、炭水化物、タンパク質のエネルギー変換を促す
- ストレスに対抗するホルモン分泌をサポートする
パントテン酸も、食べ物から摂取した栄養素を、効率的にエネルギーに変換するためのビタミンです。全ての栄養素に対して幅広く関与しているのも特徴です。また、ストレスを感じたときに放出される副腎皮質ホルモンを合成することにも関わっています。ダイエットが辛くなるとストレスになりますが、そこで精神状態や体内環境を正常に保ってくれる成分でもあります。
葉酸の効果
- 赤血球の産生をサポートする
- タンパク質合成を促す
- 血流を改善する
葉酸はビタミンB12とセットで作用します。赤血球の産生を助けたり、動脈硬化の危険因子を変換したりする効果があるので、毛細血管を含めた血流改善に効果的です。また、タンパク質を合成するサポートも行うので、基礎代謝を上げるためにも欠かせない栄養成分です。ビタミンB12とセットで造血作用を発揮するので、妊活の際にも積極的に摂取すべきビタミンとして注目されています。

ビオチンの効果
ビオチンは糖質代謝、脂質代謝、タンパク質代謝すべてに幅広く関わっています。それぞれの代謝が上手くサイクルするようにサポートをする成分として働きます。白髪や薄毛を予防することに役立つ成分でもあるので、健康的にいつまでも若々しい見た目をキープしたいという方は、不足しないように注意する必要があります。
ビタミンB群を多く含む食材
肉類
- 豚肉
- レバー
- 鶏モモ肉
魚介類
- うなぎ
- まぐろ
- かつお
- カキ
- さんま
植物類
- ほうれん草
- バナナ
- ナッツ類
- 枝豆
その他
- 牛乳
- 納豆
- 卵
これらの食品に共通するのは、タンパク質を中心とする食材であるということです。それぞれ一つの食材だけでは含有されるビタミンBの種類に偏りが出てしまうので、バランスよく食事に取り入れることが大切です。
まとめ
ビタミンB群を不足させないように食生活を見直すことで、太りにくく痩せにくい体質に一歩近づくことができます。もちろん運動や睡眠など、その他の生活習慣を改善してこそ効果が発揮されるので、ぜひダイエットに活かしてみてください。
この記事へのコメントはありません。